2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

酒見賢一『後宮小説』新潮文庫

酒見賢一『後宮小説』新潮文庫、1993年 これもまたまたid:Mukkeさんの本棚企画で挙げられていた1冊。今年は『ルバイヤート』に始まり、読了本への氏の影響が結構顕著な年なのかもしれない。ここで取り上げる順番は前後するけれども、当方が小野不由美の「十…

中野三敏『和本のすすめ』

中野三敏『和本のすすめ -江戸を読み解くために』岩波新書新赤版、2011年 id:DG-Lawさんの世界史本について書いた時(http://d.hatena.ne.jp/shigak19/20150705/1436089732)、意外なところで役立った1冊。概説書としては、率直に言って結構説教臭い。日本人…

目黒考二『笹塚日記 ご隠居篇』

目黒考二『笹塚日記 ご隠居篇』本の雑誌社、2007年 1冊の本として読むのは、実は意外に難しいのかもしれない。何しろ3月から読みだして、読み終わったのが7月だったりする。『本の雑誌』に連載されていたこの日記、毎月連載されていた際の1月分が実に妥当だ…

塩川伸明『民族とネイション』岩波新書新赤版、2008年

塩川伸明『民族とネイション -ナショナリズムという難問』岩波新書新赤版、2008年 id:Mukkeさん一押しの1冊。今年ようやく積読から解消したのだけれど、最初に手に取って前半を斜め読みしたのは5年前の秋のはずで、長いようであっという間のような5年間なの…

読んだ本 オマル・ハイヤーム 小川亮作訳『ルバイヤート』岩波文庫、1979年改版

オマル・ハイヤーム 小川亮作訳『ルバイヤート』岩波文庫、1979年改版 もともと新年最初の読了本であったのだけれども、今回記事に書こうと思って再読。そう大部ではないので、頭から読んでもそれ程時間はかからない。どうしても詩というよりも、断片的な哲…

戦後70年首相談話を巡る一談話

「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。」そのような宿命を背負わせたのは誰か、という点を考える時、私には安倍首相談話のこのフレーズは大変虚しいものに感じら…

読んだ本 遠山茂樹『歴史学から歴史教育へ』岩崎書店、1980年

遠山茂樹『歴史学から歴史教育へ』岩崎書店、1980年 この論文集に収録されている論文や講演記録は、主に1950年代・1960年代に書かれたものが中心となっている。 本書の構成をみると、冒頭の著者自身による「歴史教育論への私の立場-『はしがき』に代えて」に…