回顧・2015 読んだ本 附 読んだ漫画

 まず去年の「回顧・2014」の記事はこちらです。去年は余り読んだ本の個別記事を書いていなかったので、結構面白い本で個別記事なしの本も結構入っており、ともすれば今年の回顧記事よりも情報量も多いかと思います。

 これは改めて言及しておきたい、という本を中心に振り返っておきます。

 振り返ってみても、酒の印象が随分強かったように思うので、仮に「酒飲みの哲学」とでもいったものに関心のある方にもおススメできる1冊と勝手に思っている。

 『本の雑誌』で「笹塚日記」を読む、という経験が10年近く前の、まだSNSもブログも進展する前の時期のものだったということを改めて感じるだけに、文庫化等々によって現在の視点から「笹塚日記」が振りかえられる機会が来ないものだろうか。思い切って2時間ぐらいの映像化が為されると、意外と面白い題材という気もしたりするのだけれど。

 ブックマークでお世話になった方の著作という点でも稀有な例だし、内容的にも歴史教育特に世界史教育を巡る文句なしの面白さを有する1冊だったと思う。

 去年は古本本代表としては何と言っても荻原魚雷でしたけれども、今年は岡崎武志になりました。

 十二国記シリーズの残りを読み切ったのも今年ということで、記事では北上次郎目黒考二)の『図南の翼』最高傑作説への疑問を述べておきながら、結局1冊挙げるとすると『図南の翼』になってしまったという。

 歴史教育論の古典として未だに大きな意義を有していることを確認しながらようやく読了しただけに、ウェブ上ではほとんど顧みられていない現状は少し残念に思っている。

 エッセイ・短文での収穫として。

 世評通りの名著で、ようやく積読を解消した1冊。


附 漫画編

 いしいひさいち手塚治虫などは、今まで通り継続的に手に取り、特に手塚については『メトロポリス』と『火の鳥鳳凰編の積読をようやく解消することが出来た。
 少女漫画では、ようやく大島弓子から1冊、『ダリアの帯』白泉社文庫を読むことが出来たので、来年はもう少し集中的に大島弓子積読本を読んでいきたいところ。結局今年読んだ少女漫画の中で大きかったのは、『ベルサイユのばら』以来久しぶりに接した池田理代子の『オルフェウスの窓集英社文庫ということになる。割く時間自体が少ないままなのもあって、今年も相変わらず24年組周辺をゆっくりと読み進めるという状況が見られた。
 
 他には森薫『シャーリー』の2巻、芦奈野ひとしヨコハマ買い出し紀行講談社の前半に接することが出来たのは、収穫だったと言える。

 今年はメモ程度でも、読み終えたものを個別記事化する、という点にはそこそこ取り組めましたので、来年は読了本それ自体をもっと増やしていきたいところです。