読んだ本  山口定『ファシズム』

 ファシズムとは何かという問題を扱った入門書。1979年に有斐閣から刊行された物の増補版。イタリア・ドイツを初め日本・スペイン・ハンガリー等々の各国を運動・思想・体制の三つの面から比較分析しておりファシズムに限らず政治の比較論という点でも面白かった。巻末に年表も掲載されているが、時系列に沿って記述されている訳ではないので流れが分かりにくいという場合には通史的な資料を手元に置きながら読むと良いかと思う。