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読んだ本

 設定が面白い。作中で科学者達がくどい程説明しているけれど、物理的なスケールが桁外れ。宇宙船の推進方法もそういう発想があったか、と思わされたりした。
 

 年金や生活保護などの福祉政策が連想される題目の本だが、福祉などの社会保障政策に加えてそれと連動する雇用などの労働政策が重視されている。福祉国家スウェーデンの事例が取り上げられており、スウェーデンについて漠然と福祉という印象は持っているのだけれど少し詳しく知りたいという場合にも役立つ一冊。税・年金・就職問題・地方分権等々の幅広い問題を扱っているので社会保障の分野の本、という風に限定しないほうが良いと思う。私自身が社会保障政策から政治を考えるという視点の本を余り読んでこなかったということもあるけれど。

 「昭和天皇独白録」が明らかになったことを受けて、「独白録」とは何か、「独白録」をどう読むかという点を重視しつつ第二次世界大戦期・占領期の昭和天皇とその周辺、GHQの動きや戦争責任問題の展開を扱った一冊。近衛文麿については日中戦争期の印象が強かったので、1941年以降の彼の考え方が戦後処理や天皇について考える上で重要との話はなかなか面白かった。